2023年も各競技で年に1度あるいは2年に1度の世界選手権が開催され、日本人の世界王者が誕生した。改めて振り返ってみよう。
パリ2024オリンピックを翌年に控えた2023年。夏季スポーツで活躍する多くの選手たちが世界の大舞台で現在の立ち位置を確かめ、オリンピックまでの課題を再確認した。
中にはその舞台で世界の頂点に立ったアスリートもいる。彼らが国内選考プロセスを経てオリンピック日本代表の座を掴めば、2024年7月26日に開会式を迎えるパリ2024に「世界王者」として挑むことになるだろう。
2023年を締めくくるにあたり、ここではオリンピック夏季競技種目を中心に2023年の世界選手権を制した日本人王者たちを紹介しよう。
5月にカタール・ドーハで行われた2023年世界柔道選手権では、5人の日本人世界王者が誕生した。中でも、東京2020で兄妹同日金メダルとなった阿部詩・一二三兄妹は、2大会連続での兄妹同日金メダルとなった。また、混合団体では決勝で日本代表チームがフランス代表チームを破り6大会連続優勝を成し遂げた。日本代表チームは東京で開催された前回のオリンピックの団体決勝でフランス代表に敗れて銀メダルとなっており、パリ2024では表彰台の頂点を目指す。
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福岡で7月に開催された2023年世界水泳選手権のアーティスティックスイミング競技では4人・組の日本代表選手が世界の頂点に立った。中でも、オリンピック種目となっている女子デュエットでは16歳の比嘉もえと24歳の安永真白ペアがテクニカルルーティーンで優勝。オリンピックではテクニカルルーティーンとフリールーティーンの合計点で競われることになる。比嘉&安永はフリーでも銅メダルを獲得し、パリ2024での活躍を期待させる結果となった。
7月にイタリア・ミラノで開催された2023年フェンシング世界選手権では、女子サーブルの江村美咲が日本勢初の2連覇を達成。男子フルーレ団体では、松山恭助、敷根崇裕(しきね・たかひろ)、飯村一輝、鈴村健太の日本代表が初優勝を遂げ、日本フェンシング界の新たな歴史を刻んだ。
8月にスイス・ベルンで開催された2023年スポーツクライミング世界選手権の女子リードでは、20歳の森秋彩が優勝した。リード単種目はオリンピックでは実施されず、ボルダー&リードの複合種目が予定されている。世界選手権の女子複合種目で、森は3位に輝いた。
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8月にオランダ・ハーグで開催された2023年セーリング世界選手権の男女混合ディンギー470級で岡田奎樹(けいじゅ)&吉岡美帆組が優勝した。この種目は、パリ2024で新種目として実施される予定で、日本勢の活躍に期待がかかる。
8月にハンガリー・ブダペストで開催された2023年世界陸上競技選手権で、やり投の北口榛花が日本女子フィールド種目選手として初優勝を飾った。北口は2023年に自身の持つ日本記録を更新し、世界最高峰のシリーズ戦「ダイヤモンドリーグ」で年間優勝を果たすなどの活躍を見せた。
9月にセルビア・ベオグラードで開催された2023年レスリング世界選手権で、実施された30階級のうち、女子6階級(うち4階級がオリンピック種目)で日本勢が表彰台の頂点に立った。
9月から10月にかけてベルギー・アントワープで開催された2023年世界体操競技選手権の男子個人総合で、橋本大輝が2連覇を達成した。橋本は男子団体でも優勝に貢献したほか、種目別・鉄棒でも優勝し3つの金メダルを手にした。
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東京で12月に開催された2023年スケートボード・ストリート世界選手権では、男子は22歳の白井空良が、女子は17歳の織田夢海が表彰台の頂点に立ち、世界王者となった。また、男子は2位が根附海龍、3位が堀米雄斗で日本勢が表彰台を独占した。