アラブ首長国連邦ドバイで2月25日に始まった「スケートボードWST: ドバイ・パーク2024」。3日間の公式練習を経て、28日に女子オープン予選、29日に男子オープン予選が行われ、3月1日準々決勝、2日準決勝、3日決勝と続く。
この大会は夏に迫るパリ2024オリンピック予選を兼ねて実施されている。スケートボード・パークのオリンピック予選はこれまでに3大会が行われており、第4戦となるこのドバイ大会をもって予選の第1フェーズが終了。大会後に発表される世界ランキングや、各国の上限(最大6選手)、開催国枠などが考慮されたのち、男女それぞれ44選手が第2フェーズとなるオリンピック予選シリーズ(OQS)へと進む。
スケーターたちはこの44枠を目指し、このドバイ大会で難易度の高い技やランに挑戦する。大会の見どころや日本代表選手、ライブ配信情報をまとめた。
女子パークでは、世界ランキング1位で現・世界女王の開心那(ひらき・ここな)、2位の草木ひなの、6位の四十住(よそずみ)さくらがランキング上位に入り、ドバイ・ハーバーに設置されたスケートパークで表彰台争いを繰り広げることになるだろう。
開は、オリンピック予選第2戦となった5月のアルゼンチン大会で表彰台を逃す悔しさを味わい、10月のパーク世界選手権(イタリア・ローマ)では優勝してランキング1位に浮上した。一方、同2位の草木は、オリンピック予選3戦連続で決勝進出を果たし、世界選手権では準優勝。今大会でも表彰台争いの筆頭に挙げられるほどに成長した。
さらに東京2020オリンピック金メダリストの四十住さくらは、現在ランキング6位でドバイ大会の予選が免除されるシードを逃しているが、それでも高い技術と安定感のある滑りで観客を沸かすことだろう。
このほか、スケート大国ブラジルのライカ・ベンチュラ(同4位)、5位のミナ・ステス(アメリカ合衆国)らが上位を目指す。また、昨年11月の日本選手権で草木に続いて2位、3位となった長谷川瑞穂、17歳の貝原あさひにも注目。長谷川は13歳ながらも2023年夏のXゲームズ・カリフォルニア大会で準優勝に輝いた実力を持つ。
なお、女子パークで圧倒的強さを誇る世界ランキング3位のスカイ・ブラウン(英国)は、サーフィン競技でのオリンピック出場を目指し、現在プエルトリコで開催中のISAワールドサーフィンゲームズに参戦しており、ドバイ大会には出場しない。ブラウン不在の中、誰が一層の輝きを放つのだろうか。
日本からは女子パークに7選手が出場する。
男子パークでは、ローマで行われた白熱の世界選手権で16歳のギャビン・ボットガー(アメリカ合衆国)が優勝。世界ランキングでは1位のジャガー・イートン、3位のテイト・カリューに続く4位に立ち、競争が激しい米国のオリンピック代表争いを優位に進めている。
その世界選手権ではブラジルのルイジ・チニが準優勝、カリューが3位。チニは怪我のため今大会を欠場するが、2020年東京オリンピックのメダリストのキーガン・パーマー(オーストラリア)やペドロ・バロス(ブラジル)、世界ランキング2位のオウグスト・アキオ(ブラジル)が加わってスケートボード・パークの華々しいショーを繰り広げること必至だ。さらに、日本の永原悠路は世界選手権で決勝進出を果たし、世界ランキング12位に浮上した。2大会連続での決勝進出なるかが注目される。
日本からは男子パークに6選手が出場する。
シード選手を除くスケーターがオープン予選に参加し、シード選手および予選上位選手の合わせて32選手が準々決勝に進む。準々決勝ではスケーターの数が半分に絞られ、トップ16が準決勝に進出。ここでさらに半数となり、8人が決勝の舞台に立つ。
以下、スケートボード WSTドバイ・パーク2024の日程。準決勝・決勝の模様はOlympics.comでライブ配信予定。お見逃しなく。